【やさしい技術解説】交流電源装置の種類と特徴その2 – リニア型電源

リニア型交流電源は、半導体により構成されるリニアアンプ回路により、基準となるSIN波形を増幅する事により、一定の波形となるようにした電源です。スイッチング動作を伴わないため

 ・低ノイズ、低リップル
 ・高速応答
 ・低出力インピーダンス(出力電圧が歪みにくい)

などの利点が有る反面、リニア・レギュレーター回路(半導体を抵抗体として使用し、流れる電流を基準電圧と出力検出から合成される誤差検出フィードバックにより制御し、リニアに抵抗値を変化させ指定電圧に降圧、安定化させる方式)を使用するため、

 ・電力損失が大きく効率が悪い
 ・損失が大きいため、発熱が大きく大型になる

などの欠点を持ちます。

このためリニア型電源は主に

 ・高速に出力(波形)を変化させるアプリケーション
 ・高い周波数が必要となるアプリケーション
 ・低入力ノイズが必要なアプリケーション

など、純粋な電力源と言うよりも、どちらか言えば評価・開発系アプリケーションに用いられる事が多い電源です。スイッチングレギュレーター型が一般化する以前は安定化電源の多くがこのリニア型でしたが効率の低さと、大型かつ重量が大きい事から汎用的な電源としては主流からはずれ、高速応答を生かした機能と組み合わせ、イミュニティ試験などに用いられる事が多くなっています。

当社では、リニア交流電源を比較的安価に御提供中です。

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