まずは以下5つが当社電子負荷の選定ポイントです。

①電子負荷入力タイプは?→直流なのか交流なのか?交直流両用なのか?LED電源用?
②電子負負荷入力仕様は?→電圧と電力と電流とはどれくらい?
③仕様性能とご用途は? 
④オプションは?  
⑤製品形態は?

選定ポイント①直流電子負荷入力タイプは?

当社電子負荷には以下4種類の負荷入力タイプがあります。

(1)直流専用タイプ
(2)交流または直流の両用タイプ※
(3)被試験体専用タイプ(LED電源用、燃料電池用0V対応用・・・)
(4)回生型電子負荷タイプ※

※回生型電子負荷の選び方ガイドをご覧ください

電子負荷で交流と直流の両用って?(テスますくんの知って得するポイント!)

ほとんどの場合は専用で対応出来ますが、以下の例で両用が便利な場合があります。

(例)
・UPS内のコンバータやインバータ試験では→直流と交流2つ使いたい
・研究開発用途で→様々な電源出力に2台より省スペースに1台で対応したい
・研究開発用途で→現在は直流のみ対象だが、今後交流も使う場合がある

選定ポイント②直流電子負荷の入力仕様は?

(1)負荷入力電圧
1)低電圧タイプ(500V未満を当社独自の呼称目安としております)
2)中電圧タイプ(500V以上1,000V未満を当社独自の呼称目安としております) 
3)高電圧タイプ(1,000V以上を当社独自の呼称目安としております)

電圧タイプの目安は?(テスますくんの知って得するポイント!)

前述の通リ、被試験体が定電圧(CV)が一般的に多い為、まずは電圧帯からご選定されるケースが多いです。
次に電力や電流をご選定されるといった順番です。
試験用電源は「大が小を兼ねる」の発想があるので、直流入力定格電圧は被試験物(電源)の過電圧試験も考慮してそれより高めの選定にしておいて下さい。

(2)電力容量
1)小容量タイプ(単体容量5kW未満を当社独自の呼称目安としております) 
2)大容量タイプ(単体容量5kW以上を当社独自の呼称目安としております)

※小容量でも単体の複数並列運転により大容量まで容量拡張可能なシリーズがあります。
  
(4)交流または直流の両用タイプ
回生型電子負荷の選び方ガイドをご覧ください。

(5)被試験体専用タイプ
1)LED電源用の電子負荷
2)燃料電池用0V対応の電子負荷
3)他
  
(6)回生型電子負荷タイプ
 ※回生型電子負荷の選び方ガイドをご覧ください

選定ポイント③直流電子負荷の仕様性能とご用途は?

当社電子負荷には以下3種類の仕様性能があります。

  • 超高速・高性能タイプ
    200A/μsなど超高速応答性能で、部品やパワー半導体、燃料電池の研究・評価など特異な超高速性能が求められるご用途に最適です。但し高速なので測定方法にも注意が必要な製品です。
  • ハイエンド多機能タイプ
    研究開発の評価をはじめ生産検査など幅広いご用途に最適なオールラウンダーなタイプです。性能重視により電流応答性能も良く、リンギングやオーバーシュートなく、より正確な評価/検査試験や壊れにくい製品です。
  • 汎用・専用機能タイプ
    生産検査をはじめ評価まで電子負荷の汎用仕様で、ローコストタイプなど多数のシリーズ・種類があります。

電子負荷の高速性についての仕様指標は?(テスますくんの知って得するポイント!)

定電流(CC)時のスルーレート(A/μs)で表現されるのが一般的ですが、スルーレートだけでは電流制御の高速安定性を見る仕様指標としては不完全な側面があり、その数値比較だけでは、本来の高速性の性能を測ることが出来ません。
当然高速性と系の制御安定性も担保されてはじめて高速性能を発揮することができます。但し、一方高速になればなるほど測定条件の影響を受けますので、ケーブルは短く、インダクタンス成分をなるべく低くする必要もありますので、バランスが大事と考えられます。
ここでは外部環境を除いたて電子負荷性能だけに着目させて頂きます。

以下が高速性・制御性をみる場合の仕様指標となります。

①定電流(CC)モードの応答性
②最小負荷応答時間(ns)
③立ち上がり電流オーバーシュート・アンダーシュート範囲
④定電圧(CV)モードの応答性
⑤定抵抗(CR)モードの応答性

②~⑤は仕様に記載されていない場合が多いようです。

まとめますと、

電子負荷の高速性能には以下3つの観点が重要となってきます(被試験体と測定方法を除く)
 
  a.高速性(→スルーレート:定電流とそれ以外のモード時)
  b.アナログ回路の最小応答性
  c.収束安定性(→設定電流の収束範囲)

  高速性=高速性+アナログ回路応答性+収束安定性  
 
と言えます。

電子負荷の電流応答性が速いことのメリットは?(テスますくんの知って得するポイント!)

応答性がいいということは、反応がいい電流をうまく操る(制御)ことができている、ということになります。
オーバー/アンダーシュートやリンギングがなくなるということは、被試験体や電子負荷にストレスを掛けず試験結果数値としての応答特性もさることながら、付帯して「壊れにくい」ということも言えると思います。また、上記総体として高速性が担保されていると、定電流(CC)以外の負荷モードの定電圧(CV)、定抵抗(CR)のご使用時にも、それに比例してより性能を発揮することができます。

スルーレートって?(テスますくんの知って得するポイント!)

定電流(CC)の設定電流値と到達時間をA/μsで表現しております。一般的には到達時間の10-90%までの時間です。このAの値が高ければ高い程高速応答ということになります。

但し、例えば100A/3μsで10-90%だった場合は単純にA/μ換算すると33.33A/μとなります。
アナログ応答性は立ち上がり(90%付近)までの時間がスルーレートに大きく影響しますが、1μでスルーレート仕様値の33.33Aを設定電流とした場合、スルーレートが実際その数値内に収まるかどうかは定かではありません。
よってスルーレートとはA/μsの実際上の数値及び換算理論値の場合があるので、スルーレート(A/μs)の数値が高速性を測る上で全て包含する仕様とは言えず、他の仕様指標も見ておく必要もあると考えます。

最小負荷応答時間とは?(テスますくんの知って得するポイント!)

アナログ回路の反応最小時間とお考え下さい。この最小単位時間が短ければ短いほどアナログ回路の応答性能がよいという数値です。以下が例となります。定格電流(各レンジ)に対し負荷電流値%(大信号)が高い方が速いという傾向となります。
当社においてハイエンド製品では独自に仕様表記しております。

最小負荷応答時間

立ち上がり電流オーバーシュート/アンダーシュート範囲って?(テスますくんの知って得するポイント!)

いくらスルーレートが速くても、設定した電流設定値の収束安定性がないと意味がありません。また制御不安定(オーバーシュート/アンダーシュート)を起こすと被試試験物-電子負荷間で過渡的に電圧・電流等が制御不安定な状態になり、意図しない電圧・電流の発生により波形が上下に振られ、場合によっては保護が間に合わず被試験物や電子負荷本体を壊してしまったり、正確な測定結果が得られないことなどが考えられます。
「速さ」を制御することも重要な要素となりますので、収束安定性範囲はきってもきれない夫婦の関係でもあります。当社においてハイエンド製品では独自に仕様表記しております。

立ち上がりオーバー/アンダーシュートの範囲
立ち上がり電流の90%から100%(設定電流値)までに発生するオーバー/アンダーシュートの範囲

定電圧(CV)及び定抵抗(CR)モードの応答性って?(テスますくんの知って得するポイント!)

一般的に電子負荷は被試験体がCV(定電圧)が多い為、電子負荷としてはCC(定電流)でスルーレート(応答性)を表記するのが基本となります。またCV(定電圧)応答性は被試験体の電解コンデンサ容量の影響などで正確に仕様数値化するのが難しいという点もありますが、任意条件の下、CVの応答時間を表記することは可能です。
電子負荷の基本負荷モード(定電流CC、定電圧CV、定抵抗CR)で定電流(CC)以外の応答性も多角的に確認することも本体性能を測る上ではよいのかもしれません。
電子負荷のCV(定電圧)応答性がいいと、電流の応答性と同様に電圧のオーバー/アンダーシュートがなくなりますしCR(定抵抗)のスルーレートが速いと抵抗負荷により近いふるまいをすることになります。
当社においてハイエンド製品ではCV(定電圧)及びCR(定抵抗)の応答性を独自に仕様表記しております。

CV応答

応答時間(typ.値)*1Fast / Slow
Fast 45msFast 280msFast 550μsFast 110ms
応答開始時間(typ.値)*22ms7ms20μs4ms

*1 : CV設定値に到達するまでの時間  (ダイナミックモード、電圧レンジ:L、電流レンジ:H)
*2 : CV設定値を切り替えてから制御を開始するまでの時間  ダイナミックモード、電圧レンジ:L、電流レンジ:H

■CRモードスルーレート

CRモード
スルーレート
(typ.値)*3
電流レンジ:H2.8A/μs0.2A/μs7.0A/μs0.9A/μs

*3 : CRモードスルーレート (ダイナミックモード)

最小動作電圧とは?(テスますくんの知って得するポイント!)

電子負荷が動作し始める電圧とお考え下さい。この電圧から電流を引き始めます。

  1. ソフトスタート式
    記載された電圧まではキャンセルして、その値から動作をする方式です。不感帯領域があります。
  2. リニア式(最小動作電圧は無い≒0V)
    0Vを越してから比例して電流を引き始めます。もちろん0Vでは電流は引けないので電圧-電流の諸条件が記載されておりますので  それを基準としてお考え下さい。(例 0.22V=12A、0.54V=30A、1.08V→60A・・・)
    電圧・電流条件はありますが、基本的に不感帯領域がなく電圧と電流が比例していくリニア方式です。当社ではこの動作を「まるで電子抵抗」動作という言葉でなぞらえております。

選定ポイント④直流電子負荷のオプションは?

当社電子負荷各シリーズごとに通信を中心に様々なオプションがございます。以下代表的な一味変わったオプションをご紹介します。詳細は仕様書をご参照下さい。

  • リップルノイズ測定オプション
    これを付ければ電子負荷+電子計測器が1台となり電源検査ご用途に最適です。                      またリップルノイズ測定以外に通常分解能1mV(±6Vレンジにおいて)が10倍の0.1mVまで上がる為高精度直流電圧測定としてもご利用頂けます。
    (当社シリーズ:Load Station/Edge/Star)
  • MPPTモードオプション
    PVパネルから直接電子負荷に繋げる試験時にパワコン同等の山登り法によるMPPT機能で負荷を引けます。
    (当社シリーズ:Load Station/34000A/34300A他)

選定ポイント⑤直流電子負荷の製品形態は?

ご用途に合わせて当社電子負荷には以下5つの形態があります。

  • ベンチトップ型
    デスク上でのご使用及びラック実装可能な小容量クラスで、容量を追加する場合、並列で単体を増やすしていくことも可能です。
  • モジュール型
    4chや2chのフレーム及び実装するモジュールで構成された製品で、主に生産ライン検査にご使用されることが多く、多チャンネル電源や数多いハーネス試験等省スペースに最適です。
  • 自立型
    車輪が底面に付いており、ラックに近い形態の自立一体型製品で大容量クラスが主となります。
  • ラックパック型
    単体を並列接続してラックに組み合わせて標準化した製品です。
  • オーダーメイド型
    お客様ご要求仕様により、基本構成としてラック実装して他計測器・治具・制御ソフト等とSI(総組)を加えたシステム製品です。
ベンチトップ型
モジュール型
自立型
ラックパック型
オーダーメイド型

電子負荷の当社歴史と実績は?

1981年以来当社のコア製品として直流電子負荷から始まり、交流電子負荷、LED電子負荷など多種多様の電子負荷の実績があります。以下に電子負荷(ドロッパー回路方式)の開発・発売年表をまとめました。

内容
2021年高電圧・大容量電子負荷「34000Cシリーズ」直流電子負荷「34000Cシリーズ」
2021年交流電子負荷制御ソフトウェア「AC E-Load Player」交流電子負荷「AC E-Load Player」
2019年高電圧・大容量電子負荷「34300E/36300Eシリーズ」直流電子負荷「34300E/36300Eシリーズ」
2019年ローコストの決定版プラグイン電子負荷「3110シリーズ」直流電子負荷「3110シリーズ」
2018年三相対応交流電子負荷「3270シリーズ」交流電子負荷「3270シリーズ」
2018年TURBOモード搭載のローコストプラグイン電子負荷「3310Gシリーズ」直流電子負荷「3310Gシリーズ」
2017年高電圧大容量LED電子負荷「33431G/33432G」直流電子負荷「33431G/33432G」
2014年ローコストLED電子負荷モジュール「3341G/3342G/3343G/33401G」直流電子負荷「3341G/3342G/3343G/33401G」
2013年大容量電子負荷「34100/34200/34300シリーズ」直流電子負荷「34100/34200/34300シリーズ」
2013年大容量電子負荷「36200/36300シリーズ」直流電子負荷「36200/36300シリーズ」
2013年大容量電子負荷「33500F/3360Fシリーズ」直流電子負荷「33500F/3360Fシリーズ」
2012年ローコストプラグイン電子負荷「3300Fシリーズ」直流電子負荷「3300Fシリーズ」
2012年交流電子負荷装置「3260Aシリーズ」交流電子負荷「3260Aシリーズ」
2010年カラー液晶表示GUIの多機能電子負荷「Load Stationシリーズ(LN)」直流電子負荷「LNシリーズ」
2010年交流電子負荷装置「3250Aシリーズ」交流電子負荷「3250Aシリーズ」
2009年LEDドライバーに対応したLED専用電子負荷「LEシリーズ」直流電子負荷「LEシリーズ」
2008年交流電子負荷装置「3260シリーズ」交流電子負荷「3260シリーズ」
2007年ブースター機能搭載多機能低電圧動作電子負荷
「Load Stationシリーズ(ELA/ELB/ELC-305)」
直流電子負荷ELA/ELB/ELC-305
2007年世界最速スルーレート(1000A/μS)の汎用電子負荷「ELS-105」直流電子負荷「ELS-105」
2007年回生型のリニアとスイッチングを融合したハイブリッド回生電子負荷「ELH-1005」ハイブリッド回生電子負荷「ELH-1005」
2006年500A/μs電子負荷「ELS-154」直流電子負荷「ELS-154」
2006年ゼロボルト入力電子負荷「ELZ-175」直流電子負荷「ELZ-175」
2006年低電圧大電流高速電子負荷「ELL-355/1005」直流電子負荷「ELL-355/1005」
2005年多機能電子負荷「Load Stationシリーズ(ELA/ELB/ELC-304)」直流電子負荷「ELA/ELB/ELC-304」
2005年ゼロボルト入力電子負荷装置「ELZ-174」直流電子負荷「ELZ-174」
2004年低電圧大電流高速電子負荷「ELL-354」直流電子負荷「ELL-354」
2004年200A/μs超高速負荷応答の電子負荷装置「ELS-304」直流電子負荷「ELS-304」
2003年ゼロボルト入力電子負荷「ELZ-303」直流電子負荷「ELZ-303」
2003年低電圧動作する電子負荷「ELL-303」直流電子負荷「ELL-303」
2002年交流電子負荷「3250シリーズ」交流電子負荷「3250シリーズ」
2002年交流電子負荷「3700シリーズ」交流電子負荷「3700シリーズ」
1999年電子負荷「EL-1002」直流電子負荷「EL-1002」
1998年電子負荷「EL-302」直流電子負荷「EL-302」
1998年50W×4chタイプ簡易電子負荷装置「ELS-401」直流電子負荷「ELS-401」
1997年モジュール型電子負荷装置「ELMシリーズ」直流電子負荷「ELMシリーズ」
1996年ローコストプラグイン電子負荷装置「3300Aシリーズ」直流電子負荷「3300Aシリーズ」
1994年ローコストプラグイン電子負荷「3300シリーズ」直流電子負荷「3300シリーズ」
1981年電子負荷「EL-300」直流電子負荷「EL-300」