電源自動検査システム よくある失敗とその対処法

はじめに

電源自動検査システムは、スイッチング電源の出荷検査などで広く使われており、自動で良否判定までしてくれる便利な装置ですが、使い方を誤ると思った通りの結果が得られなかったりすることがあります。

スイッチング電源自動検査システムは、以下のように4種類の製品として販売されています。本稿では、これらの製品に共通した内容についてご説明します。

製品名負荷ch数ソフトウエア備考
PW-8005~20chPowerTestSite 
PW-500020ch以下PowerTestSitePRO大容量、大規模システム用
PTS-mini1~4chPowerTestSiteMINI小規模システム用
LTS-mini1~4chPowerTestSiteMINILED電源、小規模システム用

よくある失敗 その1:プロジェクトが作成できない

原因C:\PowerTestSite\BIN\TemplateフォルダにPSFファイル(system.psfなど)が存在しない可能性があります。
対策フォルダの内容を確認し、ファイルが無いときはマスター等からコピーしてください。

よくある失敗 その3:測定値がばらつく

原因入力電圧などを設定したあと、出力が安定する前に測定している可能性があります。
対策設定後に待ち時間を挿入してみてください。

よくある失敗 その2:シーケンス測定値が0.0msになる

原因(1)存在しないシーケンス測定ボード(SC-860/SC-860A)をアクセスしている可能性があります。
対策(1)シーケンス測定ボードの有無を確認し、無いときはボードを挿入してください。
原因(2)PSFファイルの設定内容に誤りがある可能性があります。
対策(2)PSFファイルを見直してください。

よくある失敗 その4:直流電源の設定値がずれている

原因(1)大きな電流を流している場合、電圧降下によりずれている可能性があります。
対策(1)直流電源のリモートセンス入力を接続してみてください。
原因(2)PSFファイルの設定内容に誤りがある可能性があります。
対策(2)PSFファイルを見直してください。

よくある失敗 その5:GP-IB機器が制御できない

原因(1)検査プログラムで指定されたGP-IBアドレスと実機の設定内容が合っていない可能性があります。
対策(1)検査プログラムで指定したGP-IBアドレスを見直してください。
原因(2)PSFファイルの設定内容に誤りがある可能性があります。
対策(2)PSFファイルの内容(GP-IBアドレスの設定)を見直してください。

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よくある失敗 その6:スキャナボードが正常に動作しない

原因(1)ボード上のアドレス設定が間違っている可能性があります。
対策(1)マニュアルを参照し、アドレス設定用DIPスイッチを設定してください。下図はSC-840のマニュアル部分抜粋です。
原因(2)PSFファイルの設定内容に誤りがある可能性があります。
対策(2)PSFファイルを見直してください。

よくある失敗 その7:Editorの編集内容が反映されない

原因編集後に保存していない。または保存したあとにExecuteで読み込んでいない。
対策Editorで編集後に保存し、Executeで”reload”(再読み込み)してください。

よくある失敗 その8:検査速度が極端に遅くなった

原因検査結果のデータファイルが巨大化している可能性があります。データファイルが巨大化すると、それを読み込むために検査速度が遅くなることがあります。
対策現在のデータファイルのバックアップを取り、データファイルを削除してください。検査結果のバックアップは定期的に実施することをお勧めします。

よくある失敗 その9:効率測定の誤差が大きい

原因入力電力測定を交流電源で行っている。または測定確度の低いパワーメータを使用している。
対策測定確度に余裕があるパワーメータに変更してみてください。(変更にはPSFファイルの変更が必要です)現時点でソフトウエアが対応しているパワーメータは以下のとおりです。

よくある失敗 その10:リップル測定値が高く表示される

原因OUTPUT MEASUREMENT項目のratio(リップル分離比)の設定が0になっている。
対策リップル分離比の値を妥当性のある測定結果になるように設定してください。

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製品情報

電源自動検査システム

電源の各種測定について自動計測を行い、アウトプットとしてPASSあるいはFAIL等の良否判定結果を出力します。また、必要に応じて検査成績書等のリポートを出力することも可能です。