高周波終端抵抗って、そもそもナニ?

多くの市販オシロスコープには、入力部に50Ωの終端抵抗を内蔵しています。
この終端抵抗は高周波信号を正しく測定するために有効ですが、電源の測定に使用する場合には注意が必要です。
オシロスコープ内蔵50Ω終端で起こる問題
例えば、スイッチング電源の直流50V出力を測定するために、特性インピーダンス50Ωのプローブ(同軸ケーブル)を接続し、オシロスコープの50Ω終端をONにした場合を考えます。
この状態では、電源の50Vが直接オシロスコープ内蔵の50Ω終端抵抗に印加されることになります。
このとき、終端抵抗に流れる電流はオームの法則より、
電流 = 電圧 ÷ 抵抗 = 50V ÷ 50Ω = 1A
となります。
なぜ危険なのか
オシロスコープ内蔵の50Ω終端抵抗は、このように大きな直流電流が流れることを想定して設計されていません。
そのため、測定条件によっては終端抵抗が発熱・焼損する恐れがあります。
特に、直流電圧が高い電源や長時間の測定ではリスクが高くなります。
高周波終端抵抗とは
このような問題を回避するために開発されたのが、高周波終端抵抗です。
高周波終端抵抗は、
- 直流成分は遮断する
- 高周波成分のみを50Ωで終端する
という特性を持っています。
高周波終端抵抗を使うメリット
高周波終端抵抗を使用することで、
- 直流電圧による終端抵抗の焼損を防止
- 高周波ノイズやリップル成分のみを安全に測定
- オシロスコープや測定系の保護
が可能になります。
電源測定に適した測定方法へ
スイッチング電源の測定では、「何を測りたいのか(直流か、高周波成分か)」「測定器がその条件に耐えられるか」を考慮した測定方法の選定が重要です。
当社では、このような電源測定用途を想定し、直流を通さず高周波のみを終端できる高周波終端抵抗器をご用意しております。
詳しくは、製品ページをご覧ください。
製品情報
TRC-50F2
高周波終端抵抗
2017-12-21



