LPF, HPFって、そもそもナニ?
LPF(Low Pass Filter)は「低域通過フィルタ」、HPF(High Pass Filter)は「高域通過フィルタ」と呼ばれるフィルタ回路です。
文字通り、LPFは周波数の低い成分のみを通過させ高い周波数成分を減衰させるフィルタであり、HPFはその逆で周波数の高い成分のみを通過させ低い周波数成分を減衰させるフィルタです。
LPFとHPFの基本的な役割
LPFは信号のなかから低周波成分を取り出したい場合に使用され、HPFは高周波成分だけを取り出したい場合に使用されます。
用途としては、ノイズ除去、信号の帯域制限、測定対象成分の抽出などが代表的です。
スイッチング電源試験との関係
スイッチング電源の出力評価では、直流出力に重畳するリップル成分とノイズ成分の測定が行われます。
一般に、リップル成分は比較的低い周波数帯に現れ、ノイズ成分はスイッチング動作に起因する高い周波数帯に現れます。
LPFを使ったリップル成分の抽出
このような周波数特性の違いを利用し、測定時にLPFを用いることで高周波ノイズ成分を除去し、低周波側のリップル成分のみを抽出することが可能になります。
ただし、フィルタの遮断周波数や減衰特性によって測定結果は影響を受けるため、完全に分離できるわけではなく、あくまで「ある程度」成分を分けて評価するための手法となります。
測定時の注意点
LPFやHPFを使用した測定では、フィルタ条件を明確にしたうえで評価を行わないと、測定値の比較や再現性が取れなくなる可能性があります。
そのため、試験仕様や規格に応じたフィルタ設定を行うことが重要です。
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Tech-On!掲載 技術情報
2008~2009年に日経の技術系ポータルサイト「Tech-On!」で連載していた技術情報全45話です。
特に「スイッチング電源のノイズ測定は何故難しいのか?」(全7話)は当時ご好評を得ました。



