絶縁破壊試験って、そもそもナニ?

導体と絶縁体

電気を通す(電流が流れる)ものを導体、電気を通さないものを絶縁体と呼びます。

導体の代表例としては、銅やアルミニウムなどの金属があります。電線などに使用されている銅線は、電気を効率よく流すための導体です。

一方、ガラスやゴム、樹脂などは電気を通しにくいため、絶縁体として利用されます。絶縁体は、電気を通したくない場所や感電を防ぐ目的で使用されています。

絶縁体は絶対に電気を通さないのか?

絶縁体は電気を通さない材料ですが、どんな電圧でも絶対に電流が流れないわけではありません。

絶縁体には、耐えられる電圧の限界があり、この電圧を絶縁耐圧と呼びます。この絶縁耐圧を超える電圧が印加されると、絶縁体の内部で放電が発生し、電流が流れる状態になります。この現象を絶縁破壊と呼びます。

絶縁破壊とは

絶縁破壊とは、絶縁材料に高い電圧が印加された際に、絶縁体内部で放電や導通が発生し、絶縁としての機能が失われる現象のことです。

この状態になると、回路間で電流が流れてしまい、機器の故障や安全上の問題につながる可能性があります。

そのため、電気機器の安全性を確認するために、絶縁破壊試験が行われます。

絶縁破壊試験とは

絶縁破壊試験とは、電気機器や部品の絶縁性能がどの程度の電圧まで耐えられるかを確認するための試験です。
絶縁体に高電圧を印加し、どの電圧で絶縁が破壊されるか、または規定電圧に耐えられるかを評価します。

電気製品では、回路間や筐体との間に十分な絶縁が確保されていないと、漏電・感電・火災などの重大な事故につながる可能性があります。
そのため、製品の安全性を確認するうえで、絶縁性能の評価は非常に重要な試験の一つです。

絶縁破壊試験の方法

絶縁破壊試験では、試験対象(DUT)に対して電圧を徐々に上昇させながら印加し、絶縁が破壊される電圧を確認します。

試験では主に次のような方法が用いられます。

  • ランプ試験(電圧上昇試験)
    電圧を一定速度で上昇させ、絶縁破壊が発生する電圧を測定する方法
  • 耐電圧試験
    規定の試験電圧を一定時間印加し、絶縁破壊や異常電流が発生しないかを確認する方法

これらの試験により、絶縁材料や機器が安全に使用できる電圧範囲を評価することができます。

絶縁破壊試験に使用される試験器

絶縁破壊試験には、耐電圧試験器や高電圧試験装置が使用されます。
これらの試験器は、高電圧を安全に印加しながら漏れ電流や異常を検出することができ、電気製品の安全性評価に広く用いられています。

製品の安全規格への適合確認や品質検査のため、多くの電気・電子機器メーカーで実施されています。

製品情報

絶縁破壊試験は、JIS C2110-1, ASTM D 149等により規格化されており、これらの規格に対応した試験装置が製品化されています。

油中/気中電極治具装置(V-t試験) 

半導体の高耐圧試験用途増加に伴い、JIS C 2110に準拠した電極治具として、当社の安全試験器(耐電圧試験器)と組み合わせてご利用頂くテスターです。インターロック機能により安全対策も備えており、パワー半導体・半導体絶縁材料などのV-t試験に最適です。

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