データセンターって、そもそもナニ?

はじめに

スマートフォンで動画を見たり、ショッピングアプリで買い物をしたり、友達にメッセージを送ったり。私たちは毎日、当たり前のようにインターネットを使っています。でも、ふと思いませんか?

「この動画って、いったいどこに保存されているんだろう?」

「LINEのメッセージって、どこを通って相手に届くんだろう?」

その答えのひとつが、「データセンター」 です。データセンターとは、一言でいえば


「インターネットを動かし続けるための、巨大な"コンピューターの家"」

と言うことができます。

では、その家の中には、いったい何があるのでしょうか?
一緒に扉を開けて、中を覗いてみましょう。

まず外から見てみよう

データセンターの建物は、見た目はごく普通の大きなビルや工場のように見えます。でも近づいてみると、なんだか様子が違います。

  • 窓がほとんどない
  • 頑丈そうな壁と、何重もの入口
  • 大きな換気設備や、工場みたいな配管

そう、セキュリティと冷却のために、独特の設計がされているのです。
その理由は、中に入るとわかります。

【機器編】中に入ると、そこは「コンピュータの集合住宅」

扉を開けると、まず目に入るのは整然と並んだ黒い棚のような箱。これを 「ラック(rack)」 と呼びます。

ラック ― コンピューターを並べる棚

ラックは、高さ約2メートルほどの金属製の棚で、本棚に本を並べるように、コンピューターをぎっしり積み重ねるための入れ物です。ひとつのデータセンターに、このラックが何百・何千と並んでいます。

サーバー ― データセンターの「主役」

ラックに積み重なっているのが 「サーバー」 です。サーバーとは、簡単にいえば「たくさんの人からのお願いに応える、パワフルなコンピューター」 と言うことができます。

あなたがスマホでYouTubeを開くと、「この動画を見せて!」というリクエストが世界中のサーバーに飛んでいきます。サーバーはそのリクエストを受け取り、動画のデータを送り返します。この「リクエスト → 応答」を、サーバーは1秒間に何万回もこなしています。

サーバーは家庭用パソコンとは比べものにならないほど高性能で、見た目も薄くて横長の板のような形(「1Uサーバー」などと呼ばれます)をしています。

ストレージ ― データを「貯めておく」装置

サーバーが「処理する機械」なら、ストレージは 「保存する機械」 です。写真、動画、メール、SNSの投稿…私たちが日々作り出す膨大なデータは、すべてどこかに保存されなければなりません。その保存場所がストレージです。

HDDやSSDといった記憶媒体を大量に搭載した専用装置が、ラックの中に並んでいます。世界中の人々のデータを保存するため、その容量はエクサバイト(EB)という、想像を絶するスケールに達することもあります。

※1エクサバイト = 約100万テラバイト (一般的なスマホに換算すると、約80億台分の容量です)

合わせて読みたい

ネットワーク機器 ― データの「交通整理係」

サーバーがどんなに優秀でも、データがうまく行き来できなければ意味がありません。そこで活躍するのが、スイッチルーターといったネットワーク機器です。

  • スイッチ:同じデータセンター内のサーバーどうしをつなぐ
  • ルーター:データセンターと外の世界(インターネット)をつなぐ

大量のデータが迷子にならないよう、交通整理をしてくれる大切な存在です。

電源設備 ― "止まらない"ための仕組み

データセンターは、24時間365日、絶対に止まってはいけません。銀行のシステムが止まったら?病院の電子カルテが消えたら?社会インフラに直結しているため、停電は絶対に許されないのです。

そのために、データセンターには電源に関するさまざまな設備があります。

設備名役割
UPS(無停電電源装置)停電の瞬間、大型バッテリーで電力をつなぎ止める
自家発電機(ジェネレーター)長時間の停電に備えた、軽油で動く発電機
冗長化電源ライン電源系統を二重・三重に持ち、一系統が壊れても動き続ける

合わせて読みたい

空調・冷却設備 ― コンピューターを冷やし続ける

データセンターのもうひとつの大敵は「熱」です。

サーバーが稼働すると、大量の熱が発生します。放置すれば機器は壊れ、最悪の場合、火災にもなりかねません。そのため、データセンターでは大規模な冷却システムが常時動いています。

  • 精密空調機:床下や天井から冷気を送り込む
  • チラー(冷凍機):大型の冷水製造装置
  • 外気冷却:外気が冷たい地域では、自然の冷気を利用する省エネ方式も

データセンターの電気代のかなりの部分が、この冷却に使われています。

【ソフトウエア編】機器を動かす「見えない仕組み」

ハードウェア(機器)だけでは、データセンターは動きません。その上で動く「ソフトウェア」も、非常に重要です。

OS(オペレーティングシステム)

パソコンにWindowsやMacOSが入っているように、サーバーにもOSが必要です。データセンターでは Linux(リナックス) というOSが広く使われています。安定性が高く、カスタマイズ性に優れているためです。

合わせて読みたい

仮想化ソフトウェア ― 1台を何台にも見せる魔法

「仮想化」は、現代のデータセンターを語るうえで欠かせない技術です。

簡単に言うと、1台の物理的なサーバーを、ソフトウェアの力で"複数台のサーバー"として扱う技術です。

例えると、大きな一軒家を、壁を作ってアパートに改装するイメージです。建物(物理サーバー)はひとつでも、複数の部屋(仮想サーバー)として使えます。これにより、限られた物理的な機器を効率よく使いまわすことができます。

クラウド管理ソフトウェア

AWS(Amazon Web Service)やMicrosoft Azure、Google Cloudといったクラウドサービスの裏側では、膨大なサーバー群を自動で管理するためのソフトウェアが動いています。サーバーの増減、障害の検知と自動復旧、セキュリティの監視など、人間だけでは到底管理しきれない規模の処理を、ソフトウェアが自動でこなしています。

セキュリティソフトウェア

不正アクセス、ウイルス、サイバー攻撃――データセンターは常に狙われています。ファイアウォール、侵入検知システム(IDS)、暗号化など、多層的なセキュリティが施されています。

【スタッフ編】人間も欠かせない存在

「最新テクノロジーの塊なんだから、全部自動じゃないの?」

確かに多くの部分は自動化されています。でも、人間の力は絶対に欠かせません。

データセンターオペレーター(運用担当)

現場の中心となるスタッフです。

  • サーバーの監視(24時間交代制)
  • 機器の故障対応・交換
  • 電源・空調設備のチェック

深夜でも休日でも、誰かが必ず監視を続けています。「止まらないインターネット」は、この人たちの献身的な仕事に支えられているのです。

インフラエンジニア

ネットワーク・サーバー・ストレージなどの設計や構築を担うエンジニアです。新しいサービスの立ち上げや、システムの増強・改善を行います。

セキュリティエンジニア

サイバー攻撃の監視・対応を専門とするエンジニアです。世界中から飛んでくるあらゆる脅威から、データを守る「守護者」です。

ファシリティ(施設管理)スタッフ

建物・電源・空調・消防設備など、物理的なインフラを管理するスタッフです。縁の下の力持ちとして、データセンター全体の「土台」を支えています。

まとめ:データセンターは「現代社会の心臓部」

V-t試験は、半導体や絶縁材料の信頼性や寿命を把握するための重要な試験です。製品の安全性や耐久性を保証するために欠かせない手法であり、特に高電圧が関与する電気部品で広く利用されています。

関連情報