UARTって、そもそもナニ?

はじめに
電子工作やマイコンの記事を読んでいると、よく出てくる「UART(ユーアート)」という言葉。
でも、「なんとなく通信に関係あるっぽいけど、結局ナニ?」と思ったことはありませんか?
今日はその「UART」の正体を、やさしく解説していきます。
まずは言葉の意味から
UARTは「Universal Asynchronous Receiver / Transmitter」の略。日本語にすると「汎用非同期受信送信器」——なんともカタい名前ですが、とてもシンプルに言うと、
「1本の線(+グラウンド)で文字やデータをやりとりする仕組み」
のことです。
コンピュータ同士はどうやって話してる?
たとえば、マイコンとパソコンをつなげて、「温度を送る」とか「計測データを受け取る」といったことをしたいとき。データを送る側(送信機)と受け取る側(受信機)が、あるルール(プロトコル) にしたがってビットをやりとりする必要があります。
UARTは、その「ルール」と「基本的な通信機能」をまとめた仕組みなんです。
非同期(Asynchronous)って、どういうこと?
通信には「同期」と「非同期」という2つのスタイルがあります。
- 同期通信:送受信のタイミングを「クロック」という信号線で合わせる方式。
- 非同期通信:クロックは使わず、「スタートビット」「ストップビット」で区切ってデータを送る方式。
UARTは後者の「非同期通信」。
つまり、クロックの代わりに特別な印(ビット)でデータの始まりと終わりを知らせる仕組みになっています。
どんなふうにデータを送ってるの?
1文字(1バイト)を送るときの流れをざっくり見てみましょう。
例:文字「A」を送るとき
- アイドル状態(通信していないとき)は線が「HIGH(1)」の状態。
- データを送る直前に「スタートビット(0)」を送って、「今から送るよ」と知らせる。
- 続けて、文字「A」に対応するビット列(例:01000001)を1ビットずつ送る。
- 最後に「ストップビット(1)」を送って、「終わったよ」と知らせる。
たったこれだけ!
送信側と受信側が、**あらかじめ同じ通信速度(ボーレート)**を決めておけば、ちゃんと文字を復元できます。
UARTの接続線は?
UARTの通信線はとてもシンプル。基本はこの2本だけです:
- TX(Transmit):送信線
- RX(Receive):受信線
そして電源とグラウンドを合わせて計4本(VCC/GND/TX/RX)でつなぐのが一般的です。
もちろん、TXとRXは交差して接続します(片方のTXを、もう一方のRXへ)。
USBなのにUART?という疑問
近年は「USBでつないでるのに、UARTって出てくるの?」と思うかもしれません。
実は、USBの内部で「USB⇔UART変換チップ」が働いていて、
パソコン側から見ると仮想的なシリアルポート(VCP: Virtual COM Port)として認識されています。
この仕組みのおかげで、古くからあるUART通信のプログラムが、いまでもUSB経由で使えるんですね。
合わせて読みたい
UARTのいいところと弱点
いいところ 構成がシンプル、線が少ない、設定が簡単、動作確認がしやすい
弱点 通信は基本1対1、スピードはそれほど速くない、長距離通信には不向き
まとめ
- UARTは「非同期シリアル通信」の代表的な方式。
- TXとRXの2本で文字(データ)をやりとりする。
- スタートビット・データビット・ストップビットの順で通信。
- 小規模で手軽な通信に最適!
「UART」は地味だけど、電子工作やマイコンの世界を支える縁の下の力持ち。
ぜひ一度、自分のマイコンで「シリアル通信」プログラムを動かしてみてください。
きっと、機械と“話す”楽しさを感じられるはずです。


