電池の不思議 - 毎日を支える小さなパワー

はじめに

あなたの身の回りを見渡してみましょう。スマートフォン、リモコン、ゲーム機、時計……私たちの生活には、たくさんの「電池」が使われています。でも、電池がどんな仕組みで動いているのか、知っていますか?

電池とは?

電池とは、「化学エネルギー」を「電気エネルギー」に変換してくれるアイテムです。つまり、電池の中で起こる化学反応によって、電気を作り出しているのです。その電気が、いろいろな機械や道具を動かすパワーになります。

電池の種類

身近な電池にも、いろいろな種類があります。

  • 乾電池
    一番よく見かける、円筒形や四角の使い捨て電池です。例:単三、単四など。名前の通り内部は液体ではなく、ゼリー状の電解液が入っています。
  • ボタン電池
    小さくて丸い電池。時計やおもちゃ、電卓などに使われています。
  • 充電池(二次電池)
    使い切っても繰り返し充電できる電池です。スマートフォンやパソコン、電動歯ブラシなどに使われています。代表的なものは「リチウムイオン電池」や「ニッケル水素電池」です。

充電とは?

充電池を使ったことがある人も多いでしょう。充電とは、「使って減った電池のエネルギーを、また元に戻すこと」です。コンセントから供給された電気が電池の中で逆の化学反応を起こし、また使えるようになります。

乾電池などの「使い捨て(一次電池)」は逆に化学反応を戻すことができないため、繰り返し使うことはできません。

色々な電池の特徴

  • 乾電池 … 安くて手軽。でも、一度使い切ったら再利用できません。
  • 充電池 … 初期費用が高め。でも、何度も繰り返し使えるので長持ち&ゴミを減らせます。
  • リチウムイオン電池 … 軽くて大容量なので、最新のスマホやノートパソコンにピッタリ。

電池にまつわる豆知識

  • 電池は高温や直射日光の下で保管すると、劣化が早くなります。
  • 使い終わった電池は「資源ゴミ」として分別すれば、リサイクルされます。
  • 充電池を使うと、長い目で見るとエコにもお財布にも優しいんです!

充電池を無限に使えない理由とは?

充電池(リチウムイオン電池やニッケル水素電池など)は、何度も繰り返し使うことができますが、無限に充放電できるわけではありません。主な理由は「電池内部の劣化」です。

電池の仕組みをカンタンに説明

充電池は、電池の中で化学反応が起こることで電気を出し入れしています。「放電」するときは、内部の物質が反応して電気を作り、「充電」するときは、その反応を逆戻りさせて元に戻そうとします。

なぜ劣化するの?

  • 繰り返すと物質が変化するため
    • 何度も化学反応を往復させていると、内部の材料(電極や電解液)が少しずつ変化したり、壊れたりします。
    • その結果、元のようにしっかりと反応できなくなります。
  • ごく微小なごみや結晶(デンドライト)ができることも
    • 繰り返すうちに、ごくわずかにゴミや結晶ができ、回路を詰まらせたりショートさせたりすることがあります。
  • 電極や電解質の劣化
    • 特にリチウムイオン電池では電極表面の被膜が厚くなったり、電解液が分解したりする現象も起こります。

このために…

電池メーカーは「〇〇回まで充放電できる」という回数の目安(サイクル寿命)を表示していますが、どんなに高性能な電池もいつかは容量が減って、使えなくなるのです。

まとめ

電池は小さいけれど、私たちの生活を大きく支えてくれている大切な存在です。今度、身近な電池を見つけたら、ちょっとだけその「不思議」を思い出してみてくださいね。

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