定格って、そもそもナニ?

電源や電子負荷の定格について誰にでもわかりやすく解説

はじめに

 交流電源や電子負荷をはじめとして、様々な計測器やパソコンなど、あらゆる電気製品のカタログや仕様書には定格電圧、定格電流のような表記が使われています。定格を英語で表記するときはRatingが使われていますが、Ratingを日本語に訳すと「評価」「格付け」「考課」などと表示され、ますますわからなくなりますね。今回は、この「定格」がテーマです。

定格とは

 定格をひとことで言うと「その製品が正しく動作するために必要な仕様」であり、本稿では「動作するために必要な供給電源の仕様」として解説します。一般的には次のような表記があります。

※交流電源の出力側や電子負荷の負荷端子でも「定格」という表現が使われていますが、これについては別の記事で取り上げます。

項目定格の表示例
入力電圧AC100V±10% / AC100V ~ 240V / AC90V ~ 264V
入力周波数50/60Hz
力率 / 効率0.93以上 / 80%以上 (最大負荷時)
入力電流10A / 10A max.
入力電力500VA / 500VA max.

 この例では、その製品が動作するために必要な電源の仕様を表しています。各項目は製品やメーカによって書き方は統一されていないので、戸惑うことがあるかも知れませんが、共通して言えることは「規定された入力電圧を超えて使用しても動作は保証しません」ということです。

 入力電圧のみ書き方が色々ありますが、それぞれ次のような意味をもっています。

入力電圧: AC100V±10%

 AC100V-10%(90V)からAC100V+10%(110V)の範囲で使用してください。(でないと壊れます)

入力電圧: AC100V ~ 240V

 この表記は、日本国内だけでなく海外でも使われるようになった関係で表示されるようになったもので、次のような意味合いを持っています。

AC100V-10% ~ AC240V+10%

入力電圧: AC90V ~ AC264V

 この表記は前項の表記の動作電圧を明確に表したものですが、この方がわかりやすいですね。前項の書き方を踏襲して、以下のように記載されるときもあります。

AC100V ~ 240V ±10%

入力周波数: 50/60Hz

 日本は国内でも場所によって周波数が異なるため、どちらの地域でも動作しますという意味です。

力率 / 効率: 0.93以上 / 80%以上

 力率と効率は負荷(電流)の状態によって変動するため、「最大負荷時」と明記し、そのときの最小値を表示するのが一般的です。

入力電流/入力電力: 10A / 10A max, 500VA / 500VA max.

 電流(消費電流)や電力(消費電力)は、その機器の動作状態によって変動しますので、通常は最大電流を表記するのが一般的です。この例では「最大」ということを明確にするため max. を併記していますが、max.は省略される場合もあります。また、力率や効率と同じように「最大負荷時」と記載することもあります。

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