漏洩電流(タッチカレント)って、そもそもナニ?
漏洩電流(タッチカレント)とは、機器の筐体や操作部などに人が触れた際に、人体を通じて流れる可能性のある電流のことです。
安全性評価では、人体を模擬した専用のネットワーク(回路)を用い、その回路に流れる電流を測定します。
漏洩電流測定の考え方
実際の人体に直接電流を流すことはできないため、規格で定められた人体等価回路を使用して測定を行います。
この回路に流れる電流値を評価することで、感電や不快感のリスクを判断します。
規格上の呼び方の違い
従来は一般的に「漏洩電流」と呼ばれてきましたが、最新の国際規格である IEC 60990 では、用途や測定対象に応じて呼び方が整理されています。
- 接触電流(Touch Current)
- 保護導体電流(Protective Conductor Current)
これらは測定条件や流れる経路の違いを明確にするために区別されています。
なぜ漏洩電流の評価が重要なのか
漏洩電流が大きい場合、人体に不快感を与えたり、条件によっては安全上の問題につながる可能性があります。
そのため、電気機器や電子機器では、各種安全規格に基づいた漏洩電流の測定と評価が重要となります。

