抵抗って、そもそもナニ?

はじめに
抵抗(Resistor)は、電流の流れを制限する電子部品です。電気の「通りにくさ」を表すもので、単位は オーム(Ω)。たとえば、水道管に例えると「細い管」が水の流れを制限するように、抵抗は電流の流れを制限します。
抵抗の役割とは?
用途 | 概要 |
電流制限 | LEDなどの部品を壊さないように電流を制限する |
電圧分割 | 複数の抵抗を使って希望の電圧を取り出す(分圧回路) |
信号の整形 | ノイズ除去やタイミング調整など、信号の品質を整える |
発熱 | 電力を消費して熱に変える(電子負荷やヒーター用途) |
合わせて読みたい
オームの法則(Ohm’s Law)
有名なオームの法則(電圧と電流、抵抗の関係)基本式は以下の通り。
電圧(V) = 電流(I) × 抵抗(R)
電流(I) = 電圧(V) ÷ 抵抗(R)
抵抗(R) = 電圧(V) ÷ 電流(I)
たとえば、5Vの電源に10Ωの抵抗を接続すると、流れる電流は
電流 = 5V ÷ 10Ω = 0.5A(500mA)
となり、逆に5Vの電源から2A流れているときに接続されている抵抗値は
抵抗 = 5V ÷ 2A = 2.5Ω
となります。
合わせて読みたい
抵抗の種類と特徴
種類 | 特徴 | 用途例 |
炭素被膜抵抗 | 安価で汎用的、誤差がやや大きい | 一般回路、教育用途 |
金属皮膜抵抗 | 精度が高く、温度特性も安定 | 計測器、精密回路 |
セメント抵抗 | 大電力対応、発熱に強い | 電源回路、負荷試験 |
可変抵抗(VR) | 抵抗値を調整可能 | 音量調整、感度調整 |
合わせて読みたい
実務でのポイント
- 抵抗値の選定は、回路の目的に応じて慎重に行うことが必要です。
- 誤差(±5%、±1%など)にも注意。精密用途では金属皮膜が◎
- 発熱する場合は、定格電力(W)を超えないように設計する
合わせて読みたい
関連情報
直流電子負荷とは?仕組み・用途・選び方を徹底解説
2025-02-19