アッテネータって、そもそもナニ?

はじめに

アッテネータ(減衰器)とは、電気信号の強さ(振幅や電圧)を意図的に弱める装置や回路のことです。たとえるならば、音量を下げるボリュームつまみのような役割を果たします。初心者にもわかりやすく説明するため、以下に基本的なポイントを簡単にまとめます。

アッテネータの役割

信号を弱める電子回路や通信機器では信号が強すぎると機器が壊れることがあります。そのため、アッテネータを使って信号を適切な強さに調整します。
調整機能機器同士をつなぐ際、信号が大きすぎると接続部分でノイズが発生したり、他の機器が対応しきれないことがあります。アッテネータにより、この問題を防ぎます。

どんな場面で使われるの?

通信機器での信号調整例えば、無線通信の受信では、信号が弱すぎても強すぎても支障が出るので、適した強さに調整します。
音響機器で音量バランスを取るスピーカーやアンプの音を必要以上に大きくしたくない場合に、音を一定の範囲で抑える用途があります。
計測やテスト機器でオシロスコープやスペクトラムアナライザのような機材に適切な信号量を入力する際に使われます。

簡単なしくみ

アッテネータは主に抵抗器(下図ではR1, R2)という部品を使って作られています。この抵抗器の直列接続による分圧により信号を小さくします。下図では、入力V1に対して出力V2の電圧はR1とR2の比率によって決まり、次のようになります。

V2 = V1 × (R2 / (R1 + R2))

種類

固定型一定の減衰量(例えば-10dBなど)のみ提供するもの。
可変型ユーザーがつまみを使って減衰量を変えられるタイプ。

まとめ

アッテネータは「信号の音量調整つまみ」のような装置であり、電子機器の安全な動作を支える重要な役割を持っています。電気や音響、通信の分野で幅広く使われる便利な道具です。

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