急速充電器って、そもそもナニ?

急速充電器とは、リチウムイオンバッテリーを搭載した機器に対し、短時間で大量の電力を供給できる充電装置のことです。
主に電気で動くモビリティ(電気自動車・電動バス・電動トラック など)で使われていますが、大型バッテリーを備える機器全般に応用されています。

なぜ短時間で充電できるの?

急速充電器は、バッテリーが必要とする DC(直流)電力を直接供給できる仕組みになっています。
家庭用のように AC(交流)を車体側で変換する方式ではなく、充電器側でDCを作り、そのままバッテリーに送り込むため、効率よく大電力を流せます。
その結果、数十分程度で実用的な容量まで充電することが可能になります。

どんな場所に設置されているの?

急速充電のニーズが高い場所に設置されることが多く、たとえば…

  • 商業施設や公共施設
  • 道の駅
  • 高速道路のサービスエリア
  • バスやトラックの拠点
  • 物流センターや車両基地

「短時間で充電したい」「稼働を止めたくない」といった現場で活躍します。

規格は一つじゃないの?

急速充電には複数の方式があり、代表的なものは次のとおりです。

  • CHAdeMO:日本を中心に広く使われるDC急速充電方式
  • CCS(コンボ方式):欧州・北米で普及
  • NACS:北米で標準化が進むテスラ由来の規格

充電器と接続先の規格が一致している必要があります。

バッテリーへの負担は?

急速充電は大電流を流すため、一般的にバッテリーへの負荷は大きくなりがちです。
ただし近年は、温度管理・出力制御・セルバランスなどの技術が進化し、
バッテリー寿命への影響を抑えながら安全に急速充電できる仕組みが整えられています。

スマホの急速充電同じ?

スマートフォンにも「急速充電」はありますが、扱う電力や安全規格はまったく別物です。

  • スマホ:数十Wクラスの小電力
  • モビリティ向け急速充電器:数十〜数百kWの大電力

同じ “急速充電” という名前でも、規模や仕組みが大きく異なります。

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