PCSって、そもそもナニ?

PCS(パワーコンディショナ)とは、太陽光パネルで発電した直流(DC)電力を、私たちが使える交流(AC)に変換し、さらにシステム全体を制御する装置のことです。
太陽光発電(PV)や蓄電池システムには欠かせない“中核”となる機器で、電力変換+監視+保護+最適制御 をまとめて行います。

PCSのしくみ

下の図は、太陽光パネルから家庭・工場まで電気が流れる基本的な構成を示したものです。

インバータ・コンバータとの違いは?

PCSは、単なるインバータやコンバータとは違い、それらを内部に含む“上位のシステム” です。

  • インバータ(Inverter)
    直流(DC) → 交流(AC)へ変換する装置。
    例:太陽光パネルの直流を家庭用100Vにする。
  • コンバータ(Converter)
    電圧調整や AC/DC、DC/DC の変換を行う装置。
    例:蓄電池の電圧調整、DC/DC変換など。

じゃあPCSは何をしているの?

PCSは、これらインバータ・コンバータの機能に加えて、発電量の監視、系統との連携、保護制御などをまとめて実行します。

PCSが行う主な機能

  • DC → AC 変換(インバータ機能)
  • 必要に応じて電圧調整(コンバータ機能)
  • 系統連系の制御
  • 出力抑制(カットコントロール)
  • 過電圧・過電流などの保護
  • 発電量やシステム状態の監視
  • PV・蓄電池を含めた効率最適化

まさに “太陽光システムの頭脳” といえる装置です。

PCSをもっと簡単にいうと?

部品の集まり(インバータ+コンバータ)システム(PCS)としてまとめ、電力を安全に使える状態に整える装置というイメージです。

まとめ(比較表)

項目コンバータインバータPCS
主な役割電圧・形式の変換DC→AC変換変換+制御+保護
位置づけ部品部品システム(上位装置)
含まれる?インバータ/コンバータを含む
用途電源回路など発電のAC化PV・蓄電池・系統連系

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