BEMSって、そもそもナニ？

BEMS（ベムス）とは Building Energy Management System（ビルエネルギー管理システム） の略で、ビルや商業施設などのエネルギーを 見える化し、効率よくコントロールする仕組み のことです。

ビルは空調、照明、エレベーター、換気設備など、多くの機器が長時間稼働します。
BEMSはこれらのエネルギー使用状況を一元的に管理し、省エネ・快適性・運用コストのバランスを最適化します。

何ができるの？

1. エネルギーの“見える化”

• どの階でどれくらい電気が使われている？
• 空調の負荷が高い時間帯は？
• 照明は無駄に点灯していない？

といった情報をリアルタイムで把握できます。

2. 空調や照明の最適制御

BEMSは、ビルの快適性を保ちながら省エネにつながるよう空調温度の調整や照明の制御を行います。

例：

• 外気温や来館者数に合わせて空調を自動制御
• 人がいないエリアは照明を自動的に減光・消灯
• 電力ピークを避けるため、設備の稼働タイミングを調整

3. 省エネ・環境負荷の削減

CO₂排出量の可視化、エネルギー診断、環境報告書の作成などビル運用に必要なデータが簡単に取得できます。

どんな施設で使われるの？

• オフィスビル
• 商業施設・ショッピングモール
• ホテル
• 病院・学校
• 公共施設

「空調と照明の比率が大きい建物」で特に効果が高いのがBEMSの特徴です。

HEMS・FEMSとの関係は？

エネルギー管理システムには用途ごとに3種類あります。

• HEMS：家庭向け
• BEMS：ビル向け
• FEMS：工場向け

基本の考え方は共通ですが、BEMSは“空調・照明メイン”の建物特性に合わせた管理ができる点が特徴です。

FEMSのような生産設備制御は行わず、HEMSより規模が大きいという、中間にあたる存在といえます。

関連情報