SWRって、そもそもナニ?

はじめに

無線を楽しむためには、電波をしっかり飛ばすためのアンテナの調整が大事です。その中でよく耳にするのが「SWR」ですが、SWRって一体何でしょうか?

SWRとは?

SWRは「Standing Wave Ratio」の略で、日本語では「定在波比」と呼ばれています。これは、無線送信機とアンテナの間でどれだけ効率よく電力が伝わっているかを示す指標です。

無線機からアンテナまでの伝送路にうまく電力が流れていれば、電波は効率的に飛びますが、逆に一部が戻ってくると効率が悪くなります。この戻ってくる電力の割合を示すのがSWRです。

どうやって測るの?

SWRを測るには、SWRメーターという専用の機器を使います。無線機とアンテナの間にこのメーターを挟むだけで、簡単に測定できます。SWRの値は通常、1から無限大まであり、理想的なSWRの値は「1:1」です。これは、送信された電力がすべてアンテナに伝わり、無駄がない状態を示しています。

SWRが悪いとどうなる?

SWRが高い、つまり「悪い」状態だとどうなるのでしょうか?例えば、「2:1」以上のSWRだと、アンテナに送られたエネルギーの一部が戻ってきてしまいます。このため、無線機やアンテナに負担がかかり、効果的な通信ができなくなることがあります。

さらに、高いSWRは最悪の場合、無線機の故障の原因になることもあります。電力が戻ってくることで部品が過熱し、故障を引き起こす可能性があります。

そのほかに知っておきたいこと

SWRは設備の健康を示す指標ですが、測定する条件によっては変化します。例えば、アンテナの高さや周囲の環境(建物や木の影響)によってもSWRの値は変わります。微調整を行いながら、最適な値を目指して調整を続けることが重要です。

また、各バンド(周波数帯)で異なる合理的なSWRの目安があるため、使用する周波数帯に合わせた調整を行うことも大切です。

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