PMBusって、そもそもナニ?

PMBusとは?
PMBus(Power Management Bus)は、電源装置を制御・監視するための通信規格です。主にサーバーや通信機器、産業機器など、精密な電源管理が必要な分野で広く使われています。
なぜ必要?
電源装置は「出力電圧」「温度」「電流」など、さまざまな情報を持っています。しかし、従来の電源はそれらを外部からコントロールしたり、状態をモニタリングしたりする機能は組み込まれていませんでした。
そこで、電源の「健康状態」や「動作設定」を外部から手軽にやり取りできる仕組みとしてPMBusが生まれました。
どんな特徴があるの?
I²C通信を利用 | PMBusは、一般的なI²C(アイ・スクエア・シー:2線式シリアル通信)を物理層に使っています。 |
多くのコマンドが用意されている | 電源のオン/オフ 出力電圧の設定 温度や電圧のリアルタイム監視 異常時のアラーム通知 など |
複数のデバイス管理ができる | 1本のバスにつないだ複数の電源装置を1つのマスター(通常はマイコン)から一括で管理可能です。 |
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具体的な利用例
たとえば、サーバー用のマザーボードでは、
- マイクロコントローラ(ホスト)がPMBus経由で各電源モジュールの「出力電圧」や「温度」を取得し、
- 問題があればシャットダウン指令を送ったり、ファンサイクルを変えたりする
といったスマートな電源制御ができます。
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まとめ
- PMBusは、電源装置の制御や監視に使われる通信規格
- I²C通信を使い、電源の状態確認や設定変更ができる
- サーバーや通信機器などで広く採用されている
このようにPMBusは、システム全体の信頼性向上や省エネを実現するための、現代の「スマートな電源管理」を支える重要な技術となっています。
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PW-800
電源自動検査システム
2021-01-20