スマホの不思議「バッテリー編」

バッテリーとは?

スマートフォンの「バッテリー」は、一言で説明すると、スマホを動かすためのエネルギーを蓄え、電源を供給する重要なパーツです。化学エネルギーを電気エネルギーに変換し、スマホが動作するための電力を供給します。

スマホには主に「リチウムイオン電池」という軽量で高性能なバッテリーが採用されています。このバッテリーは充放電が可能な「二次電池」であり、使い切りの乾電池(一次電池)とは異なります。 

バッテリーの種類

スマホに使われる「リチウムイオン電池」にも実は複数の種類があり、それぞれに特徴があります。一部をご紹介します: 

  • リチウムイオン電池(一般型)
    スマホのほとんどに使われる標準的なバッテリー。高エネルギー密度と長寿命が特徴です。 
  • リチウムポリマー電池
    軽量かつ柔軟に形状を変えられるため、薄型のデバイスに最適です。ただし、製造コストが若干高めです。 
  • リン酸鉄リチウムバッテリー(LiFePO₄)
    高い安全性と長寿命を誇るが、エネルギー密度は他の種類より低め。 
  • マンガン系リチウム電池
    主に電気自動車などに使われるが、耐久性やコスト面で評価される。スマホ用途ではあまり見られません。

他にも特殊な用途や技術開発用のバッテリーが存在しますが、これらはスマホ向けではありません。

充電のしくみ

充電とは、外部から電気をバッテリー内部に取り込み、化学反応を使ってエネルギーを蓄積する工程です。その仕組みを簡単に説明すると以下のようになります。

電子の移動(充電プロセス)バッテリー内では、リチウムイオンが正極から負極に移動し、エネルギーが蓄えられます。
使用時(放電プロセス)スマホを使用すると、このリチウムイオンが逆方向に移動します。その際に発生する電流でスマホの動作を支えます。
充電器の役割家庭用コンセントから送られてくる「交流(AC)」の電気を、スマホが使える「直流(DC)」に変換します。これを調節して安全にバッテリーに電力を供給しています。

さらに、急速充電技術(USB-PDやQuick Chargeなど)が進化することで、短い時間で大量の電力を供給することが可能になっていますが、バッテリーの寿命や発熱管理に注意が必要です。

バッテリーを長寿命で使うには

バッテリーの寿命を延ばすには以下のポイントが重要です。

  • 適切な充電範囲を保つ
    80〜20%の間で充電を行うとバッテリーへの負荷が軽減されます。満充電状態や過放電状態での長時間放置は避けましょう。
  • 充電中の高温を避ける
    充電中にスマホが熱くなると劣化が早まる原因になります。そのため、ゲームをしながらの充電はおすすめできません。
  • 純正品の充電器を使う
    粗悪な充電器やケーブルは、過充電や短絡などのリスクを高めます。信頼できる製品を選びましょう。

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スマホバッテリーの未来

バッテリー技術は進化を続けています。将来的には「全固体電池」や「グラフェンバッテリー」などが普及し、エネルギー密度がさらに高まり、充電時間がさらに短縮される見込みです。また、環境に配慮したバッテリーのリサイクル技術も注目されています。

まとめ

スマホのバッテリーは日々の充電習慣で寿命が大きく変わります。普段何気なく使っているスマホの裏側には、緻密な化学反応とエネルギー変換が隠されていると知ると、その面白さに驚くはずです。正しい知識を持って、大切なスマホを長く安全に使い続けましょう!

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