ネットワークアナライザって、そもそもナニ?

ネットワークアナライザとは?
ネットワークアナライザは、主に無線や通信、電子回路の分野で使われる測定器で、「ネットワーク」とは『回路』や『部品同士のつながり』を指します。
特に高周波(高い周波数)の特性(「どのくらい信号が通るか」や「どのように反射するか」など)について細かく測定することができます。
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何を測るのか?
代表的な測定項目は・・・
- 伝送特性(信号がどのくらい通過したか)
- 反射特性(信号がどのくらい跳ね返されたか)
たとえば、アンテナやフィルタ、アンプなどの部品で「どんな周波数の信号が通りやすいか」「どのくらい効率よくエネルギーが伝わるか」を測るときに使います。
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代表的な測定パラメータ(Sパラメータ)
ネットワークアナライザでよく測定されるのが「Sパラメータ」です。
S11(入力から反射) | どのくらい信号が入力端子で反射(戻って)されるか |
S21(入力から出力) | どのくらい信号が入力から出力へ通過するか |
S12・S22などもあり、複数端子で測る場合もあります
例えば…
水道管(配管)に水を流したとき、
- どれだけ水が入り口から出口まで通るか(伝送)
- どれだけ水が入り口で戻ってきてしまうか(反射)
これを周波数ごと(50MHz、1GHzなど様々な「水の流すスピード」ごと)にきちんと調べる道具がネットワークアナライザとなります。
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ネットワークアナライザの種類
ベクトルネットワークアナライザ(VNA)
振幅だけでなく、位相(信号の波のタイミング)まで測れる高性能のモデル。
通常「ネットワークアナライザ」といった場合はこちらを指すことが多い。
スカラネットワークアナライザ(SNA)
振幅(強さ)だけを測る、少し簡単なタイプ。
まとめ
- 高周波回路や部品の「どのくらい信号が通るか」や「どんな風に反射するか」を調べる測定器
- 主に通信機器・無線・アンテナなどの開発や検査に欠かせないツール
- Sパラメータ(S11など)と呼ばれる値を使って、部分ごとの特性を詳しく分析できる
関連情報
信号発生器
(AM/FM/DARC/RDS/HD Radio™)
2024-05-23