測定器の周波数帯域って、そもそもナニ? 

はじめに

周波数の高い交流信号を測定することができる測定器では、「測定周波数帯域」は重要な性能の指標となります。今回はこの周波数帯域がテーマです。

周波数帯域とは?

周波数帯域とは、簡単に言うと、測定器が正確に測定できる周波数の範囲のことです。  「帯域」という言葉が示すように、ある特定の周波数から別の周波数までの幅を指します。

周波数とは?

周波数とは、1秒間に繰り返される波の回数のことで、単位はヘルツ (Hz) で表されます。例えば、1 Hz は1秒間に1回波が繰り返されることを意味し、1 MHz (メガヘルツ) は1秒間に100万回波が繰り返されることを意味します。

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なぜ周波数帯域が重要なのか?

測定器は、測定対象となる信号(電気信号や電波など)の周波数に対応したものでなければ、正確な測定ができません。例えば、ラジオの電波を受信するのに、音声信号しか測定できない測定器を使っても意味がありません。

測定器の周波数帯域が広いほど、より広い範囲の周波数の信号を測定できます。これは、様々な種類の電子機器や無線通信システムの開発、テスト、およびメンテナンスにおいて非常に重要になります。

周波数帯域の例

オーディオアナライザ通常、20 Hz から 20 kHz 程度の周波数帯域を持ちます。これは、人間の可聴範囲に対応しています。
スペクトラムアナライザ数 kHz から数十 GHz 以上の広い周波数帯域を持つものがあります。無線通信、マイクロ波、レーダーなどの分野で使用されます。
オシロスコープ周波数帯域は、直流 (DC) から数百 MHz、あるいは数 GHz まで様々です。高速な電気信号の波形を観測するために使用されます。

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周波数帯域を選ぶ際の注意点

測定器を選ぶ際には、測定したい信号の周波数範囲を考慮して、適切な周波数帯域を持つものを選ぶ必要があります。 周波数帯域が低すぎると、測定したい信号の一部しか測定できず、正確な結果が得られません。逆に、周波数帯域が高すぎる測定器は、高価になる傾向があります。

まとめ

測定器の周波数帯域は、その測定器が正確に測定できる周波数の範囲を表す重要な指標です。測定したい信号の周波数範囲を考慮して、適切な周波数帯域を持つ測定器を選ぶことが大切です。

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