マルチタスクって、そもそもナニ?

はじめに

現代の忙しい生活の中で、「マルチタスク」という言葉をよく耳にします。スマートフォンをいじりながら音楽を聴いたり、料理をしながらテレビを見たり。人間の生活にも馴染みのあるこの「マルチタスク」という概念は、実はコンピュータの世界でも重要な役割を果たしています。でも、一体それって何を意味するのでしょうか?今日は、プログラミングにおけるマルチタスクの概念を、人間の仕事処理と比較しながら分かりやすく解説してみましょう。

人間のマルチタスクとは?

まず、人間のマルチタスクについて考えてみましょう。多くの人が同時に複数の作業を処理したことがあるでしょう。例えば、料理を作ることはマルチタスクの最たるものと思います。お湯を沸かしながら野菜を切ったりとか・・・。しかし、実際には脳が短時間で異なるタスクを切り替えているだけで、一度に複数のことを同時に行っているわけではありません。つまり、「切り替え作業」を素早く行うことで、複数のタスクを同時に行っているように見えるのです。

コンピュータのマルチタスク

これに対して、コンピュータのマルチタスクも人間の場合と少し似ています。コンピュータは様々なプログラムを同時に動かしてるように見えますが、実際には「プロセッサ」という装置がとても高速に働いて、一つの作業から次の作業へと短時間で切り替えています。この動きが非常に速いため、私たちには同時に作業しているように見えるのです。

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スレッドとプロセス

ここで登場するのが「スレッド」と「プロセス」という考え方です。プロセスは、実行中のプログラムのことを指し、スレッドはそのプログラム内で動いている個々の作業単位を表します。簡単に言えば、一つの大きな仕事(プロセス)の中で、それぞれの小さなタスク(スレッド)が動いているわけです。

人間とコンピュータの共通点と相違点

では、人間とコンピュータのマルチタスクの共通点と違いは何でしょうか?両者とも、一度に複数のことを行っているように見えて、実際には高速でタスクを切り替えています。しかし、コンピュータはそのスピードがとても速く、効率的に多くのタスクを処理できるのに対し、人間の場合はタスク切り替えに伴うエネルギーの消費や、集中力の低下といった課題があります。

極端な話ですが、「テレビを見ながら勉強する」ということは物理的には可能ですが、これを効率よく行える人はかなり少ないのではと思います。

まとめ

マルチタスクは、効率を上げるための手段として非常に重要な概念です。コンピュータがどのようにタスクを処理しているのかを理解することで、より効率的にプログラムを作成することができます。同時に、人間のマルチタスクは限界があるため、時には一つのことに集中することも大切です。このように両者を理解し、上手に使い分けることで、日常の生活や仕事もより充実したものになるでしょう。