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電子負荷の原理
電源試験の必需品「電子負荷装置」とは

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電子負荷装置の原理


電源(広い意味では各種電池やコンデンサなども含みます)の特性を評価するとき、電源の出力には電流を流すための負荷を接続することが必要となります。最も簡単な方法は可変抵抗器を接続することですが、可変抵抗器では負荷電流を自由に設定、変更することはできません。このようなとき、抵抗器ではなくFETなどの電子デバイスを使った電子負荷装置が使われています。


電子負荷装置とは、文字通り「電子デバイスを使った負荷装置」であり、トランジスタやFETなどの直流増幅機能を使って流れる電流(負荷電流)を制御するものです。


抵抗負荷は負荷電流の設定をするために可変抵抗器を回すなど、人間が手作業で行うことが必要となりますが、 電子負荷では制御電圧を可変することにより負荷電流を自由にコントロールすることが出来ますので様々な電流値に変化させて自動試験することも容易に可能となります。

電子負荷装置の特徴


電子負荷装置には内部に使用するデバイスなどの制約により一般的に以下のような制限があります。

 

定格電圧    負荷端子に印加出来る最大電圧
定格電流    負荷電流として流せる最大電流
定格電力    電子負荷で消費できる最大電力(※一般的に定格電圧×定格電流よりも小さい)
最小動作電圧 電子負荷が動作する最小電圧


定格電圧・電流・電力は絶対最大定格とも呼ばれるもので、この値を超えて使用すると保護回路等が動作し負荷としての機能をはたさなくなる(=電流が流れなくなる)のが一般的です。

A.定格電力について

電子負荷の定格電力は定格電圧×定格電流の値よりも小さくなっていることが一般的です。
例えば当社製電子負荷装置LN-300A-G6では、
定格電圧:120V 定格電流:60A 定格電力:300W
となっており、定格電力(300W)は、定格電圧×定格電流の値(7200W)よりも大幅に小さくなっています。

単純に計算すると、120V×60A=7,200Wまで使えそうですが、実際は300Wまでとなっています。このようになっている理由は次のようなことがあげられます。
一般的なスイッチング電源では電力ごとにシリーズ化されていることが多く、300Wタイプの場合、ユーザは電力は300W以下で電圧と電流を選択できるようになっています。例えば、次のようなものです。

 

5V, 60A
12V, 12.5A
48V, 6A


もし、300Wタイプの電子負荷が5V, 60Aまでの定格になっていたら、12V, 48Vの電源は定格電圧オーバーで試験出来ないことになります。逆に48V, 6Aまでの定格だと5Vの電源は電流不足で試験出来なくなってしまいます。
単純に考えると、120V, 60A, 7,200Wの電子負荷を用意すればカバーできますが、300Wの電源を試験するために7,200Wの負荷を使うのは明らかにオーバースペックであり、コスト的にも高額になります。そこで、一般的な電子負荷装置は低電圧大電流電源と高電圧小電流電源をカバーするために、120V, 60A, 300Wのような仕様(電圧×電流>電力)となっていることがほとんどです。

B.最小動作電圧について


一般的な電子負荷装置は「最小動作電圧」という制約を持っています。これは、電子負荷内部に負荷として使われているデバイスに流れる突入電流を防止するための「突入電流防止回路」が働くことによるもので、従来は避けられないものとされていました。
しかし、当社製電子負荷装置EL/LNシリーズでは高速応答テクノロジーによる電子抵抗動作によってこの制約が無くなり、限りなく0Vに近い電圧まで動作することを実現しました。これにより最小動作電圧をほとんど意識せずにお使いいただくことが可能となってます。