【2023年最新版】リップルノイズ測定の勘所

スイッチング電源の出力には複数のノイズ成分が含まれており、測定方法によっては全く異なる結果になることがあります。従って、リップルノイズメータやオシロスコープ等で測定する場合は注意が必要ですが、次のような点に注意して測定すれば、より正確な測定結果を得ることができます。

プロ―ビング

オシロスコープに添付されているプローブは汎用品であるということから、必ずしもリップルノイズ測定に適しているとは言えません。例えば、プローブの先端部分は利便性を考慮して一般的に長めのケーブルが接続されています。この標準プローブをそのまま使用して高周波帯域のノイズを測定した場合、プローブの先端部分のケーブルがループアンテナとして働いてしまい、外覧ノイズの影響を受けて正確な測定ができないことがありますので注意が必要です。この場合は先端部分のケーブル長を最短にしてループを生成しないようにすることで影響を軽減することができます。

伝送経路のインピーダンス
リップルノイズには高周波成分が含まれており、これを測定器まで伝送するためには伝送経路のインピーダンスに注意が必要です。例えば、50Ωの同軸ケーブルを使用した場合、測定器側の入力端も50Ωで終端する必要がありますが、抵抗で終端した場合被測定電源の出力がそのまま接続されますので注意が必要です。 このような場合は抵抗とコンデンサが直列に接続された高周波終端とすることをお勧めします。
高周波終端抵抗器
TRC-50F2

コモンモードノイズ
スイッチング電源の出力にはコモンモードノイズ(同相雑音)と呼ばれる成分が含まれていることが有り、これが測定結果に影響を及ぼすことがあります。コモンモード成分は差動アンプや差動プローブを使用すれば除去することが可能です。
差動プローブ
DP-100

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製品情報
製品名型名主な仕様
差動プローブDP-100周波数帯域DC~100MHz, CMRR=40dB(100MHz)
高周波終端抵抗器TRC-50F2周波数帯域1MHz~100MHz, インピーダンス50Ω(高周波終端)

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