このたびは、総合製品案内所にご来所頂きまして誠に有難うございます。当社各製品のさらに詳しい情報(お役立ち情報)ページには以下項目がひとまとめになったページとなっております。製品をご検討の上で大変便利ですのでぜひご参考ならびにご利用下さい。

正確に言うと「電源回路をシミュレーションするためのソフトウェア」です。
25年以上の歴史のある演算アルゴリズムと新たに開発した回路エディター、波形ビューワーにより快適なシミュレーション環境を提供します。

電源回路に限らず様々な製品を開発するとき、次のようなプロセスになります。

製品企画→基本設計→詳細設計→製品試作→評価→設計変更→量産→出荷

この中で「製品試作→評価→設計変更」の部分は評価時に不具合が発生すると設計変更し、試作に戻る作業が必要なため時間も手間もかかります。
電源回路シミュレータがあればPC上で回路を組み、動作をシミュレーションしてみることができます。
実際にモノを作らなくても動作の確認ができるため、試作と評価の手間をある程度まで省くことができます。

また、一般的な汎用のシミュレーションソフトウェアを使ってスイッチング電源回路のシミュレーションを行うと膨大な時間がかかることがありますがScideamはスイッチング電源回路用に最適化されており、最新のUIで高い操作性を備え、驚くほど短時間でシミュレーション結果を得ることができます。

高周波終端抵抗(TRC-50F2)は特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブルを使ったプローブと測定器を接続するときに使用します。同軸ケーブルを使って高周波(リップルノイズ)を伝送するとき受け側(測定器)で抵抗器により終端す ることが必要です。このときの抵抗値は同軸ケーブルの特性インピーダンスと同じ値にすることが必要ですが、電源測定の場合抵抗のみの終端では問題が起こります。当たり前ですが、電源の出力には直流電圧が出力されており、これが同軸ケーブルを介して終端抵抗器に接続されます。このとき、抵抗器に流れる電流と消費される電力は以下の表のようになります。
オシロスコープの中には終端抵抗器を内蔵しているものもありますが、例えば50Vの電源出力を接続すると50Wもの電力を消費するため、終端抵抗器が加熱し、場合によっては焼けてしまいます。そこで、TRC-50F2の内部は抵抗器と直列にコンデンサが入っており直流分をカットし、高周波のみ抵抗器に流れるようになっているため、高い電圧を接続しても終端抵抗器が過熱することはありません。なお、当社のリップルメータ(RM-103)や電子負荷装置内蔵のリップルメータには TRC-50F2 相当の終端回路が内蔵されているため外部に終端は不要です。

電源の出力電圧終端抵抗器に流れる電流終端抵抗器で
消費される電力
5V0.1A0.5W
10V0.2A2W
20V0.4A8W
50V1.0A50W

差動プローブはコモンモードノイズ成分を除去するために使用します。

スイッチング電源の直流出力端子には本来の直流電圧に重なる形でノーマルモードとコモンモードという2種類のノイズ成分が現れます。この「重なり方」の違いによってノーマルモードあるいはコモンモードと呼んでいます。

コモンモードノイズとは?

図のように信号源(スイッチング電源の出力端子)の両端に現れるノイズをノーマルモード(線間) ノイズと呼んでいます。これに対して、大地間(スイッチング電源のフレームグランド間)に現れるノイズをコモンモードノイズと呼びます。スイッチング電源の出力電圧測定をする際、コモンモードノイズが発生している と本来の測定(ノーマルモード)に悪影響を与えることがあります。
このような場合に差動プローブを使って測定するとコモンモード成分を除去できるため、ノーマルモード成分のみ正確に測定することができます。