【2024年最新版】三相4線式とは?

三相4線式は、交流の方式のひとつです。

交流とは…?

最初に交流について、おさらいしておきましょう。日本国内の各家庭で家電製品などの電源として必ず使っているのは「単相交流」であり、次のような仕様となっています。

  • 電圧 – 100V
    エアコン用などで200Vの場合もある
  • 周波数 – 50Hz / 60Hz
    静岡県の富士川を境界として西側は60Hz、東側は50Hz
  • 結線方式 – 単相2線式
    家庭のACコンセントは基本この方式。使用するプラグは2Pと3Pのものが存在するが、3Pはアース線が追加されたものであり、単相3線式とは異なる。
  • 結線方式 – 単相3線式
    中性線を含む3本の電線で配電し、中性線と他の線から電源を取ると100V、中性線を使わずに他の2本から電源を取ると200Vの電源として利用することができる。

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このように一般家庭で使われている単相交流には2種類の結線方式があり、電圧としては100Vと200Vを利用することができます。これに対して三相交流は主にポンプや電動機など大電力の機器を稼働している工場などで利用されており、次のような仕様となっています。

電圧 – 200V / 400V

周波数 – 50Hz / 60Hz

三相の各相(R, S, T)は下図のように位相が120度ずれており、切れ目無く電力エネルギーを供給できるようになっている。

結線方式 – 三相3線式

日本国内で一般的な結線方式で、その形状から「デルタ結線」とも呼ばれる。

結線方式 – 三相4線式

海外で一般的な結線方式で、中性線(N)を持っており、その形状からスター結線やY結線とも呼ばれる

三相3線式と4線式の違い

三相3線式と三相4線式の相電圧、線間電圧等の関係を整理すると以下のようになります。

結線方式

三相三線式

三相四線式

線間電圧

= 相電圧

= 相電圧×√3

線電流

= 相電流×√3

= 相電流

このように三相3線式と三相4線式では、相電圧と線間電圧(あるいは相電流と線電流)の関係が等しくないことがあるので注意が必要です。

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