
電源自動評価ソフトウェアTP はTest Process Automation の頭文字を略したもので、「試験プロセスの自動化」を支援するためのソフトウェアとなっています。
下図はTP と他のソフトウェア製品との比較をイメージ的にあらわしたものです。
これを見ておわかりのように、TP のカバー範囲は電源の自動評価に限定しているため最も狭くなっていますが、要求仕様(お客様の電源の自動評価、評価リポート作成)まで到達するための手間(A)は他の製品(B, C)と比較し、最も少なくなっています。従って、TP は導入後短期間で実際の業務に貢献することが可能となっています。

※ LabVIEW, LabWindows は、National Instruments 社の登録商標です。
| TP | ¥1,500,000 |
TP は次の2種類のソフトウェアで構成されています。
| ソフトウェアの名称 | 概要 |
| Process Creator(プロセスクリエータ) | 自動評価をするためのプロセス(試験プログラム)を作成・編集・実行し実行結果(測定値、波形データ)をPC のハードディスクに保存します。 |
| Report Creator(リポートクリエータ) | Process Creator により保存された実行結果の内容から必要なデータを抽出し、評価リポートを作成・印刷します。 また、必要に応じてMicrosoft Excel にデータを転送しリポート作成することも可能です。 |
| 機種 | IBM PC-AT 互換機 |
| CPU | Pentium Ⅲ 1GHz 以上 |
| メモリ | 512MB 以上 |
| HDD | 5GB 以上の空き容量 |
| OS | Microsoft WindowsXP, Windows Vista |

自動評価ソフトウエアTP では、ProcessCreator により自動評価のプロセス(手順)を作成し、これを実行することによって各種測定を行うことが出来ます。Process Creator では測定結果をハードディスクにファイルとして保存するところまでを行い、保存されたデータはReport Creator によって必要なデータを抽出し評価リポートを作成することができます。
| 手順 | 説明 | 備考 | |
| 1. | ファイルを開く | Process Creator のファイルメニューから「開く」を選択し、実行するファイルを選択して下さい。 | TPソフトウエアではプログラムのことをプロセス(手順)と呼んでおり、ファイルの拡張子はTPF(Test Process File)となっています。 |
| 2. | 評価実行 | Process Creator で「通常実行」ボタンをクリックして下さい。 | |
| 3. | 前回データの退避 | 前回の実行で取得したデータがあるときは「上書き」か「保存」を選択することができます。 | 保存を選択した場合は専用のフォルダを作成し、その中に一式保存されます。 |
| 4. | 付帯情報の入力 | 実行開始直後に必要ならデータの付帯情報を入力して下さい。ここで入力した情報は測定結果とセットで保存されます。 | データの付帯情報は、電源の名称、型名、ロット番号、シリアル番号、評価者名、温度、湿度、メモなどです。 |
| 5. | 測定結果の保存 | 実行が終了すると測定結果は自動的にファイルとして保存されます。 | ここで保存されたファイルをもう一つのソフトReportCreator を使って読み込み、評価リポートの作成を行います。 |
| 6. | データの検索 | 保存されたデータファイルの内容をReport Creator により検索して必要なデータを抽出します。 | |
| 7. | リポートの作成 | Report Creator のリポートレイアウト(書式)作成機能により評価リポートを作成します。 | |
| 8. | Excel への転送 | Microsoft Excel の機能を使ったリポートを作成したい場合、Excel に転送することができます。 |
このようにTP ソフトウエアは計測だけでなく、手間のかかる評価リポートの作成まで含めたトータル的な効率アップを支援するためのソフトウエアとなっています。PW-6000/TP の導入により製品の評価・リポート作成にかかる 時間を短縮し、エンジニアの皆様はよりクリエイティブな業務に注力することで開発期間の短縮に貢献できれば幸いです。

Process Creator の外観は右の画面のようになっており、テストプロセス(評価手順のプログラム)の作成も含めて全て日本語表示となってい ます。画面の左側の評価項目の中から必要なステップを右側のウインドウにマウスで移動(ドラッグ&ドロップ)して評価プログラムを作成 するようになっており、一般的なプログラミング言語(C 言語やBASIC など)のようなプログラミングの知識は全く必要ありませんので、どなたでもすぐにプログラムすることができます。
また、従来の自動計測ソフトウエアは、その名の通り「計測のみを自動化」するものがほとんどでした。一般的に自動計測によって取得されたデータは膨大な量となり、これらのデータを手作業で整理し、リポートとしてまとめる作業は大変な労力が必要でしたが、Process Creator では計測だけでなく手間のかかる最終的なリ ポート作成までの自動化が可能となっています。
Process Creator は自動評価を効率良く実施するためのプロセス(手順)を作成するためのソフトウエアです。また、作成するだけでなく作成しながら即座に実行し測定結果を各種モニタ機能を使って確認することができます。それに加え、もうひとつのソフトウエアである Report Creatorと連携することにより自動計測と平行して最終的な評価リポートの作成をリアルタイムで行うことが可能です。これを図示すると次のようになります.

HDD:PCのハードディスクドライブ
この図を見ておわかりのようにReport Creator とProcess Creator は互いに通信して同期を取りながら並行して動作 することが可能となっています。これによって、自動計測の終了と同時に最終的な評価リポート形式の印刷まで終了するということができるわけです。
また、測定の実行中には各種モニタ機能により測定の経過をリアルタイムで確認することができますので、測定結果の妥当性確認をより効率良く行うことができます。
自動計測を行う場合、従来は計測器と通信するためのプログラムを作成することが必要でしたが、Process Creator ではそのような面倒なプログラムを作成する必要はありません。そのかわりに「計測器の登録」という作業を行うだけで、すぐに自動計測ができるようになっています。
計測器の登録は下図のような流れに沿って進められます。

様々な計測器のコマンド体系(制御仕様)をグループ化し、似ているものをまとめて○○シリーズ用としてテンプレートファイ ルを作成しておきます。このテンプレートファイルには初期化、設定、測定、その他のコマンド体系及びそれらの基本的なコマンドを 登録します。なお、このテンプレートファイルは基本的なもののサンプルが添付されておりますが、お客様が独自に作成することも可能です。
計測器ファイルでは相手の機器に対して送信するコマンドの仕様を規定します。その機器のGP-IB コマンドに関する 取扱説明書のページを見ながら設定していただきます。Process Creator では機器にコマンドを送信する場合、コマ ンド本体と(必要があれば)直前に送るヘッダについて下図のような仕様に対応しています。
一般的な計測器と通信してやりとりをする場合、このような機能で基本的なことはカバーできます。これにより面倒なGP-IB 通信のプログラミングをすること無しに計測器と通信してデータを取得することができます。

| ※パラメータの種類 | |
| 2値 | 機器に対して1 / 0, ON / OFF など二者択一の設定をしたいとき |
| 数値選択 | マルチプレクサなどのチャンネルなどを選択したいとき |
| 数値 | 電圧や周波数などの値を直接設定したいとき(数値に掛ける係数も指定可能) |
| 文字列 | 任意の文字列を送信したいとき |
自動評価ソフトウエアTP では数多くの機器を容易にコントロールして使用することが可能です。
計測器の制御部分については非常にシンプルな計測器ファイルを作成するだけで制御できるようになります。これに よって面倒なプログラムを作成する必要は無くなりますが、必ずしも万能では有りません。ここでは、計測器ファイ ルの作成によって対応出来るもの、あるいは出来ない機器についてご説明します。
● 比較的容易に対応可能な計測器
デジタルマルチメータ等のように比較的機能が少ない機器は容易に対応出来ます。また、GP-IB インターフェー スの規格がIEEE488.2 でSCPI(GP-IB コマンド体系の標準化規格)に準拠している機器であれば比較的容易に対 応可能です。
● 対応できない(あるいは対応が難しい)計測器
通信仕様が次のような機器は対応出来ない場合があります。
□ 測定要求すると、複数の値を同時に返すもの
→ 古い計測器には、このような仕様の機種があります。
□ コマンドや測定結果に特殊なコードが含まれるもの
→ 一般的な半角英数字以外の文字(バイナリーコード)が含まれる機種には対応できません。
□ 機器の状態によって、コマンドを受け付けないことがあるもの
→ いわゆる「不感」状態になりやすい機器は対応できない場合があります。
● GP-IB インターフェースの無い計測器
皆様がお持ちの計測器はGP-IB インターフェースの無いものも数多く有ると思われます。このような機器の場合、 もちろん自動化することは出来ませんが、テストプログラムの中でインターフェースの無い機器を使う場面では 自動的に一時停止し、オペレータに操作(測定結果の入力など)をして頂きます。
これにより最終的なリポート出力は自動化することができますのでトータル的な効率化が図れます。
Report Creator の主な機能は、評価リポートレイアウト(様式)の作成と評価リポートの印刷です。以下のサンプル 画面をご覧ください。画面の左側にProcess Creator ソフトウエアにより取得された各種データ及び評価担当者名な どの付帯情報(データ情報)リストが表示されます。これらのリストの中から必要なものをProcess Creator と同じ ように右側の画面にドラッグ&ドロップすることによりリポートのレイアウトを作成できますので、より直観的に評 価リポートのレイアウトを作ることができます。

Report Creator では評価リポートのレイアウトを作成する際、下の画面のように実測データのリスト(画面の左側) からリポート用紙(画面の右側)にマウスを使ってドラッグ&ドロップしながら各データの配置を決めてゆきます。 これにより実際の測定データとリポート用紙の各項目がリンクされることになります。リンクとは、いわゆる「ひも 付き」ということで、実測データと評価リポートの表やグラフなどの各項目がリンクされていることにより、実測デー タの取り直し等によりデータが変わってもリポート用紙の項目との関係が崩れることは有りません。手作業でコピー・ 貼り付け作業を行う場合、人為的なミスが発生する可能性が有りますが、Report Creator の場合はそのようなことが ないためミスを防止できます。

| 自動評価のプログラムを作成するために何日もかかっていたのでは「手動で測定した方が早い」ということになりかねません。また、電源技術者の 方はプログラムにかける時間は最小限にしたいはずです。このようなことから、TP では自動計測やソフトウエアの知識が無くても容易にプログラム出来るようになっております。 以下の画面は入力特性を取得するためのサンプルプログラムとなっており、わずか15 ステップのプログラムで次のようなデータを簡単に取得することができます。 |
![]() |
まず最初に恒温槽の温度を10℃に設定し(STEP 0002)、安定するまで300 秒待ってからAC 入力電圧を85V に設定 します(STEP 0004)。次にAC 入力周波数を50Hz に設定し(STEP 0005)、次の測定を行います。
| 測定値1 | 入力電力 (STEP 0008) |
| 測定値2 | 出力電力 (STEP 0009) |
| 計算値1 | 効率 (STEP 0010) |
これら3 種類の測定(計算)結果を0%負荷から100%負荷までを20 分割のきざみ幅で測定します。(STEP 0007) 次にAC入力周波数を60Hz に変更して同じ測定を繰り返し、次にAC入力電圧を100V、周波数を50Hz にして繰り返し...このような処理を繰り返し、結果として次のようなデータが取得されます。

このように、わずか15 ステップのプログラムで1,134 個の評価データを取得することができます。評価プログラムの作成に特別な知識は必要なく、上の画面を見ておわかりのように「評価の手順」を登録するだけです。
※ 弊社製電子負荷装置ELx シリーズは電力測定機能を持っており、内部で電圧×電流を計算してくれるため、評価プログラムで計算する必要はなく「出力電力測定」の1 ステップのみで可能です。
Report Creator では以下のようなレイアウトを容易に作成することができます。また、Microsoft 社のExcel の機能を 使ったリポートを作成したいときは、評価データをExcel に転送することができますので、Excel を使ったリポート作 成も可能です。
