MAS-8410_左斜め
MAS-8410_正面
MAS-8410_右斜め
MAS-8410_背面

概要

音や振動のひずみ、交流電源やインバータ波形のひずみ測定器として様々な活用が可能です。周波数帯域は10Hz~110kHzで、バランス、アンバランスの切替ができます。ACレベル、DCレベル、ひずみ、周波数の測定が高精度で実施できます。

 

特長

  • AC/DC電圧レベル、ひずみ率、周波数の測定
  • 別途信号源を用意して使用する場合など

交流電源やインバータのひずみ率の測定について

ひずみというと高調波抑制対策ガイドラインなどに示される、電気を使用する機器の発生する高調波電流による電流や電圧の波形のひずみの事を思い浮かべられる方も多いと思います。今回は電源を供給する側の交流電源装置やインバータ、コンバータ機器が自ら発生する高調波電圧のひずみ測定について説明致します。

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電源装置には交流電源装置と直流電源装置が有りますが、いずれの装置にも整流回路やインバータ回路、コンバータ回路などが含まれております。それらの回路では交流を直流に変換したり、直流を交流に変換したりする際に、電流や電圧の方向を急峻に変化させます。この急峻な電流や電圧の変化に依って高調波電圧やノイズ電圧が多く発生します。この高調波電圧やノイズ電圧は、電源の供給を受ける機器へ電力と共に供給され、電波障害、トランスやコンデンサーなどの高温化損傷、位相の変化による回転制御系への影響など広い範囲に渡って様々な障害を引き起こす原因となります。
その為、交流電源やインバータ、コンバータ装置に於いては、出力する基本波に対して、高調波電圧やノイズ電圧がどの程度含まれているかを示すスペック、「ひずみ率」が有ります。
高調波電圧は、基本波の整数倍の周波数成分で、例えば、基本波の周波数が50Hzの場合、高調波成分は、100Hz,150Hz、200Hz・・・50×N Hz となります。ノイズ電圧は高調波電圧以外の周波数成分の電圧になります。
ひずみ率は、これらの高調波電圧の合計とノイズ電圧の合計と基本波との比に依って求められます。
具体的には、ひずみ率を算出する方法としては 以下の3つが有ります。

【1】 従来のメータ式測定器に多く見られるひずみ率の算出方式で、基本波に対して高調波成分の少ない場合に簡易的に用いられます。

 

【2】 全高調波ひずみ率(真のひずみ率)=THD (total harmonic distortionまたはdistortion factor)と言われ、純粋に基本波の高調波成分のみに対してひずみ率を算出します。

 

 

 

V2:第2次高調波電圧の実効値、V3:第3次高調波電圧の実効値以下
同様に、Vn:第n次高調波電圧の実効値

 

【3】 全高調波ひずみ+ノイズ(total harmonic distortion plus noise、THD+N)

N は直流を除いた全てのノイズ成分の実効値。全高調波ひずみに加え電源の出力波形に重畳されているハムやノイズ成分合計をひずみ率として算出します。

 

 

 

この様にひずみ率の測定には3通りの方法が有りますが、電力を受ける機器にとっては、高調波ひずみ以外の電源ハムのノイズやインバータのスイチィングノイズなどからも区別なく悪影響を受けることになりますので、電源機器やインバータ装置に於いては一般的に、【3】の「高調波ひずみ+ノイズ」のひずみ率を用いて測定します。
さて、電源の出力電圧に重畳されるノイズ成分には高調波成分の周波数帯域を遥かに超えた帯域の成分まで、含まれるのが一般的です。従って機器に悪影響を与えるノイズ電圧を正確にひずみ率に反映させるためには、広帯域の測定器が必要です。

 

 

・入力はフローティングにして、差動(平衡モードにて測定。
・入力インピーダンスは200KΩ。(差動の場合)
・測定周波数は110Khzまで(実質測定帯域は500kHz)。
・LPF(20KHz,80KHz),HPF(100Hz,200Hz,400Hz)の中から任意設定可能。
・入力電圧は100Vrms。それ以上の電圧は抵抗分圧して入力。
・測定内容はACレベル、ひずみ、周波数、S/N
・ひずみはTHD(全高調波ひずみ)とTHD+N(ノイズ成分)の両方を切り替えて測定可能。
・ひずみの測定範囲は0.01%~30%
・パソコンを使用する場合はひずみ成分をスペクトラム波形で確認可能。
・本体単体、またはPCで使用可能。アプリケーソンソフトは無償で付属。

 

特長

    1) 入力は差動入力となっており、測定環境の影響を受けにくくなっております。

    2) 測定周波数は10HZ~110KHZと広帯域になっています。

    3) 入力インピーダンスは100KΩです。

    4) ひずみ率は0.01%から測定可能です。

    5) ハイパスフィルター(100Hz,200Hz,400Hz

    6) ローパスフィルタ(20kHz,80kHz)

    7) THDとTHD+Nの測定が切替で測定可能

 

周波数スペクトル(リニアスペクトル)とパワースペクトル、
エネルギースペクトルについて

 

リニアスペクトル パワースペクトル
縦軸の実数表記 リニア 対数表記
ピークごとの振幅の違い(2倍以下)を見つけ易い。 広い範囲の信号を一目で見れる
比を直感的に読み取り易い。 周波数との依存関係(周波数の二乗に反比例など)
を把握し易い。

パワースペクトル:リニアスペクトルのときの値の2乗平均値。
単位は [V^2] かデシベルを使って、 [dBV]。

 

【パワースペクトル密度(PSD)】

FFTで求めた振幅値(単位:V・s)を2乗してFFTの時間窓長Tで割る。
単位は、V^2/Hz単位周波数(1Hz)当たりのパワー値。
アンプなどの入力換算ノイズ、ランダム信号などのパワー値。

 

【エネルギースペクトル密度(ESD)】

PSDにTを再度掛ける その単位は V^2・s/Hz
この物理的意味は、ある時間窓長における信号のエネルギー値
その用途:衝撃波形のエネルギースペクトル

 

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仕様

計測部
直流電圧
測定
測定チャネル1CH
入力インピーダンス1M Ω以上
入力レンジ0.316VFS ~ 100VFS 4レンジ  (AUTO/MANU)
測定確度各レンジのフルスケール値±0.5%
測定分解能各レンジのフルスケール値の0.1 %
交流電圧
測定
測定チャネル切替2CH
入力方式平衡、不平衡 切替
入力インピーダンス100kΩ 以上
入力レンジ316mV (-10dBV) ~ 100.0V (40dBV) 6 レンジ (AUTO/MANU)
レベル測定応答特性真の実効値応答
有効測定範囲0.0316mVrms~ 100.0Vrms
測定確度±0.4dB V 以内(40 dBV ~ -70 dBV at 1 kHz)
測定分解能各フルスケール値の0.1 %
周波数特性40dBV ~ -70dBV
± 0.8dBV以内 (10Hz ~ 110kHz)1kHz 基準(※20 Hz ~ 80 kHzを除く)
± 0.4dBV 以内 (20Hz ~ 80kHz)1kHz 基準
歪測定測定周波数10Hz ~ 110KHz
測定確度±1dB以内 (20Hz ~ 20kHz)  第二高調波偏差 ±3dB以内 10 Hz ~ 110 kHz
測定分解能各フルスケール値の0.1 %
測定モードTHDとTHD+N ノッチフィルタ 周波数設定可能
残留ひずみ率入力レンジ 10dBV 入力レベル 10 dBVの代表値
-100dB 以下 :10Hz ~ 15kHz(80kHzBW)
-90dB 以下 :15.1 k Hz ~ 20kHz(80kHzBW)
-80dB 以下 :20.1 k Hz ~ 110kHz(500kHzBW)
フィルター種類HPF/LPF/PRE LPF/PSOPHO
聴感補正(PSOPHO)IEC-A,CCIR/ARM,DIN-A
周波数
測定
周波数測定範囲10Hz ~ 110 k Hz
分解能表示周波数 ≧ 100Hz 5 桁数字表示
周波数 < 100Hz 0.01Hz
確度±5×10 ⁻⁵  ±1ディジット
入力範囲25mVrms ~ 100.0Vrms
概要
インターフェースHDMI×1 /  LAN (TCP/IP , 10/100Base-T) ×1 /  USB-A ×3  /  USB-B ×1
定格電源電圧AC 100 V ~ 240V 50/60Hz
消費電力約30VA(OSCなし)、 約35VA(OSC有り)
外形寸法・質量300(W) × 100(H) × 385(D) mm・約4.5㎏
確度保証温度・湿度範囲10℃~35℃、5%~85%RH(結露無きこと)
保管温度・湿度範囲-10℃~50℃、5%~95%RH(結露無きこと)

※記載されている仕様・デザイン等は、性能・品質改善の為予告なく変更させていただく事があります。